就労移行支援162日目
・空気を読めない?その2
今回は空気を読めないのか、それとも性格なのか分らないけど、こういう人いるよねぇ~って話。
別に健常者にもいるんですけど、これって障害なのかなぁとちょっと悩むお話。
事業所に30代の男性がいまして、web系を訓練していて、まぁそっち方面に就職したいっぽいんですよね。
で、通所3ヶ月程度なんですが、訓練用PCはあるんです、一人1台使える様になってるから。
当然ソフトも全部揃っているんですよね、別に不足する物なんて無いんです。
ところが、ある日突然マイノートPCを持参するようになりまして(しかもMac Book Air)訓練をそれでやるようになったんですよ。
事業所はそれを容認してるのか知りませんが、とりあえず使ってるんです。
で、訓練してるのかなぁとたまに通りすがりに画面を見てみると、「Googleカレンダー」で謎のスケジュール管理をしている。
「???」と思い思わず覗いてみると、どうやら就活の予定表を組んでいるんです。
まだ3ヶ月で?訓練も途中なのに?と不思議に思い、まぁ他人事だし放っておいたんですが、これがどんどんエスカレートしていきまして。
訓練が順調に進んでいるのか知りませんが、どうやら「自分は出来る人」と勘違いしちゃってるんですよ。
就労移行支援は障害者の利用者施設だから学習速度に差が出てきます、これは仕方の無いことです。
ところが同じく入った利用者同士が進捗度の話をすると、そこに優越感を得る人が生まれるようなんですね。
「ええ~?俺はここまで進んでるよ~」みたいなやつ。
利用者の中にはADHDの人もいるし、ASDの人もいる、鬱の人なんかは割りと進捗は早いです。
でもそれらを同じ物差しで計ってはいけない、学習到達への階段の段数は同じではないから。
それをこじらせて「俺もう就職出来んじゃね?」って思っちゃったんですよ。
これはいかん。
で、勝手にハローワークへ求人検索へ言ったり就職相談へ言ったり、webの無料講習へ言ったりとまぁ好き勝手やり始めまして、事業所としてはアセスメントとか短期目標を作って個人プログラムを用意しているわけですが、当然進捗と状況が変わってくる。
結果バレて、職員に注意されると言うお粗末な結果に。
ところがこれまた厄介なことに、本人にその注意が全く届いてないんですね。
「ここの事業所はアテにならない」って考えちゃって。
で、暴走がどんどん加速しちゃってる。
しまいにゃ進捗が遅い人に対してタメ口口調になっちゃうという態度に現れる様なってしまい、またもや注意されると言う結果に。
もうここまでくるとさすがにまずい。
ってかこの人の暴走をどうやって止めるのか?
まぁ私の知ったこっちゃ無いけど、でも問題だよなぁ~って思いまして。
日本人って他者と比較して優越感に浸るのが好きな人種なんですよ。
なんせ競争社会で成長した社会だから。
何かと比較して他者よりも有利に立つことで自分の存在価値を見出す。
健常者の縦社会には良くある話です。
でもこれを障害者社会へ持ち込んじゃいけないと思うんですね。
「他所は他所、自分は自分」個人を確立しないと社会ではやって行けません。
ある分野では確かに劣ってるかもしれない、でも違う分野では他者の方が優れているかもしれない、それが障害者社会です。
個の一部分だけを見るではダメなんです、全部を見て判断しなくてはダメ。
その人の良いところ、悪いところを見定めて良い所は伸ばす、ダメなところは直す。
じゃないと社会復帰できないんですよ。
それが理解できないとこの仕事は出来ないよなぁ、と改めて思いました。